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翔栄システムの製品案内
翔栄システムの製品案内です。
下記の一覧より製品をお選びください。

■ピエゾサーボシステム

  プロが教えるピエゾ・システムの選び方
以下の順序でピエゾアクチュエータのモデルを選択します。
1.負荷の種類
2.ピエゾアクチュエータのフルスロークと剛性
3.必要とされる発生力
4.駆動速度
5.位置決め精度とその定義
6.制御方法
7.ターゲット・コスト

1.負荷の種類(質量負荷 タイプ or 弾性負荷タイプ)を見極める。  
ピエゾアクチュエータにより動かす対象物がピエゾの位置によって一定荷重の質量負荷タイプかピエゾの伸びとともに負荷が変動する弾性負荷タイプどちらかを見極めなければなりません。
弾性負荷の場合、ピエゾの伸びによってピエゾの発生力が変化します。ピエゾに加わる荷重によって、ピエゾ自体が縮みます。
従って見かけ上ストロークが減ったかのようになります。最終的にストロークがいくら必要としているかを考え、取り付け部の弾性とピエゾの剛性からピエゾのモデルを選択する必要があります。


図1


図2

図3

図4


2.ピエゾアクチュエータのフルスロークと剛性
 ピエゾアクチュエータによってどれくらいの変位を得たいのかを決めます。
1.で述べたように負荷の弾性によってストロークが減りますので、ピエゾアクチュエータの剛性と負荷の弾性から負荷最大時の応力からその時のピエゾの縮みの最大値を求め、実際のスロークを求めます。
ピエゾのフルストロークの80%程度が必要とするストロークになるのが理想的です。

希望のストローク=製品のフルストローク)*80%
        =製品のフルストローク-弾性負荷によりピエゾの縮み



3.必要とされる発生力

ピエゾの伸びは、位置決めに使われると共に力の発生源としても使われます。  
下のグラフはピエゾの伸びと(ストローク)とその発生力の関係を示しています。

 ・ピエゾの伸びの最大値はピエゾがまったく力を発生していない場合、
  例えば無負荷で伸縮させている場合です。
 ・ピエゾの発生力が最大なのはピエゾの伸びを完全にゼロにして(完全拘束) して
  HVを最大にした時です。この時の最大発生力をBlocking Forceと呼びます。

一般に、この最大発生力はピエゾ素子の断面積が大きいほど大きくなります。
普通はblocking forceの50%の荷重で、無負荷時の最大ストロークの50%が得られます。



図5 ピエゾ素子の発生力とストロークの関係


4.駆動速度

 一般に、大きく分けて2つの表現方法があります。
1つは繰り返しスピード、例えば正弦波状に 30μm p-pの振幅で、30Hzで動かす。 といった表現と他方はある点から別の点まで一気に移  動するのに必要な時間、収束時間(settling time)で表します。
駆動スピードはピエゾ素子の静電容量、駆動電源の電流容量、ピエゾアクチュエータによって動かされる負荷の質量、外部プリロードの大きさによって決まります。
他の条件が一定なら、ピエゾアクチュエータの静電容  量が小さいほど、駆動速度は速くできます。



図6 ピエゾの繰り返し駆動


図7 ピエゾのステップ応答駆動

5.位置決め精度とその定義

ピエゾアクチュエータ、ピエゾステージの位置決め精度は以下の構成要素によって決まります。

1)分解能
ピエゾをどの程度細やかに移動させることができるか(ステップサイズ)、或いは一点 に止まらせたい場合、どれくらい狭い範囲にとどまらせることができるかの程度(position noise)を表します。
分解能が小さいほど細やかな送りが可能です。
ピエゾのステップ送り駆動
図8. ピエゾのステップ送り駆動
ピエゾの一点保持と分解能
図9.ピエゾの一点保持と分解能

2)線形性(リニアリティ)
ピエゾのステップ送り駆動
図10.ピエゾの非線形性特性
ピエゾの一点保持と分解能
図11.ピエゾの非線形性
図10のグラフに示すようにピエゾ素子の特性は完全に線形ではありません。
その非線形性の程度は非線形性(=最大線形性誤差/ FS(フルストローク)[%] )で表します。
その非線形性を補正する方法として、ピエゾの伸びをセンサ(歪ゲージ、静電センサ、渦電流センサ)を使って検出し、フィードバックをかけ、線形性デバイスとして使用することが可能です。
ピエゾオープンループ特性 
図12.ピエゾオープンループ特性        図13.ピエゾクローズドループ特性

3)再現性(ヒステリシス)
ピエゾ素子に加える電圧を0Vから徐々に上げてくとピエゾの伸びは図14に示すようにP0-→P1--→P2と変化し、逆にその点から電圧を徐々に減らしていくとP1を通らずにP2→P3→P4と変化します。
その位置から電圧を増やしていくとP1の位置を通らずにP4→P5→P2と変化します。
これを連続的に行いますと図15のようにふくらみをもった特性になります。
これをピエゾ素子のオープンループ特性と呼びます。
これにセンサを使ったクローズドループ制御を行いますと図16のような直線的なクローズドループ特性を行うことが可能になります。
ピエゾのステップ送り駆動
図14.ピエゾ素子のヒステリシス特性
図15.ピエゾ素子のヒステリシス特性2性
図15.ピエゾ素子のヒステリシス特性2性
図16.ピエゾ素子のクローズドループ制御特性
図16.ピエゾ素子のクローズドループ制御特性
4)スケールファクターエラー(scale factor error)
図17.ピエゾ装置のスケールファクターエラー
図17.ピエゾ装置の
スケールファクターエラー
ピエゾの駆動装置へ加える制御電圧をV0からV1へ変化させた時、ピエゾの伸びがP0からP1に変化するように期待される装置では、スケールファクタを スケールファクタF0=(P1-P0)/(V1-V0) と定義します。
しかし実際のピエゾシステムでは正確にこの通りにならず、 F1=(P2-P0)/(V1-V0)となります。
F1-F0を スケールファクターエラと呼びます。
一般に(F1-F0)/F0 [%]で表します。
スケールファクターエラが0[ゼロ]程正確な制御が可能になります。
これは主にクローズドループ制御の場合の使用され、最も位置決め精度に影響するパラメータになります。

6.制御方法

 ピエゾ素子及びピエゾ素子を使用したステージの制御方式はオープン制御方式とクローズドループ制御に大別されます。
ピエゾ素子は本来、線形性、再現性が悪く、一定の電圧を加えても一点にとどまっていることが苦手な位置決め素子です。
この弱点を補うためピエゾの位置を検出するセンサを使用したクローズドループ制御が一般的に採用されます。(図15、図16参照のこと)。
またセンサの種類、センサの設置場所により位置決め精度が変わります。
アプリケーションに応じて最良の方法を選択する必要があります。



図18.センサ内蔵型ピエゾアクチュエータ

図19.センサ分離型ピエゾステージ機構

 近年の傾向として、ピエゾステージ機構は大型化し、センサ分離型が多用される傾向にあります。
翔栄システム(株)では、顧客の皆様と協議し最適なピエゾステージ機構を設計することを得意としています。
また、制御装置への制御信号がアナログ信号か、デジタル信号かにより分類されることもあります。

7.ターゲット・コスト

 一般に市販されているピエゾアクチュエータ、ピエゾステージは顧客の皆様のニーズに合った最適なモノとは限りません。
翔栄システム(株)では顧客の皆様のニーズに合った製品をターゲット・コストに留意しながら、最高のコストパフォーマンスのものを提供させていただきます。



注意)ピエゾシステムの選定方法は文書のみで御理解いただくのが難しい点があります。    
不明瞭な点は担当営業が御説明させていただきます。遠慮なく御質問下さい。

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